製造業では、「俺の背中を見て覚えろ」みたいなことを言う職人さんがいますよね。
また、先輩後輩関係が強い場合も多い気がします。
そんな環境の製造業では、部下の叱り方が下手な人が多くいるのではないでしょうか?
あなたは「怒る」と「叱る」の違いを知っていますか?
これを知らないと、部下を叱る時、大変なことになりますよ。
もし、あなたが怒りの延長上で部下を叱っていれば、この記事を読んでいただき参考にして下さい。
部下の叱り方によって部下の育ち方も変わってきます。
この記事は叱るという手段を使って部下を育成する内容になっています。
この記事を書いている人
- 当ブログ「アキシブログ/AKISHI blog」の管理人
- 産業機械メーカー(中小企業)の管理職を22年経験
- メーカーにて部下育成を行うと同時に部下育成方法を指導していました
- モノづくり現場の人材教育、生産性改善などのセミナーで講師を務めています
この記事を読んで欲しい人
- 製造業の管理者や管理者候補
- 最近部下を怒りながら叱った人
- 部下育成に悩んでいる人
- 部下育成の基本的な内容を知りたい人
- 部下育成を効果的に進めたい人
「怒る」と「叱る」の違い
多くの人が、「怒る」は自分のため、「叱る」は相手のためといいますが、自分のために怒るとはどんなことでしょうか?
よくわかりませんよね。
私は、「怒る」は感情で、「叱る」は行動と考えています。
全く別のものですよ。
怒りの延長線上で叱ることは、誰でもやめることはできます。
これは、感情も行動もそれぞれをコントールできるからです。
どうやってコントロールするのですか?
非生産的感情をコントロールする
怒りは非生産的感情の一つです。
非生産的感情には怒り・嫉妬・失望・不安・ひねくれる・自信喪失・くやしさなどがあり
自分の中に湧きがちな非生産的感情を知っておくことが大切です。
また、叱る前にこれらの感情にならないように注意しますが、もし、これらの感情に陥ってしまった場合、自分を適切にコントロールして、そこから脱するためのポイントを知っておく必要があります。
私は、この感情になりそうになると、一旦時間をおき、この感情は「生産的だろうか?」と自問自答します。
この時間はある程度の長さがあると効果的ですが、叱る前は時間がない時が多いです。
しかし、怒りを抑えるために最低6秒は取るようにし、ゆっくり1~6まで心の中で数えます。
また、叱る相手の背景を考えます。
相手の家族や兄弟、相手との良い思い出などを考えると冷静になれますね。
心の中でゆっくり6秒数えてみます!
叱り方の手順
七つのステップ
- 宣言「これからあなたのことを叱ります。準備して」と聴く耳を持たせる
- 事実を伝える5W2Hを使って叱らなければいけないミスの事実、言動をはっきり相手に伝える
- メッセージ(伝えなければいけないシンプルな一言)
- 確認 相手に正確に伝わっているか?
- 同意を取る
- 行動を促す具体策を聴く
- 期待を伝える
1から7まで最初からできる人はいません。叱る側も訓練がいりますね。
やってはいけない叱り方
- 人前で叱る(つるし上げる)
- 人格を否定する
- 過去の話をする
- 他人と比較する
これやってたら、今の時代パワハラですよね。
叱った後のフォロー
叱った後は、必ず声かけをしてください。
これは相手のためだけでなく、自分の気持ちを整理することにもなります。
こちらは、感情をコントロールして叱っていたとしても、やはり叱られた相手はいい気分でないことが多いです。
そんな心理状態で良い仕事は出来ません。
まずは挨拶などの簡単な言葉からから入り、雑談出来ればさらに良いでしょう。
叱った後は声かけづらく、今まで叱りっぱなしでした。(反省)
叱った後のフォローはかなり重要ですよ!これで部下のスイッチが入ることもありますからね。やる気のスイッチですよ。
まとめ
怒ると叱るの違いを知って、部下の成長のために叱ることは大切で 正しい叱り方を行えば、必ず部下は成長し、将来感謝します。
怒っていない叱り方は、後味も悪くないはずです。
管理職の最大の仕事は部下の育成で、その手段の一つが「叱り方」になるでしょう。
部下の成長を促し、生産性を高めていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
私も怒ると叱るとごっちゃになり失敗したことがありました