2021年国内最大級の工作機械見本市の見学レポートです。
10月20日(水)から10月23日(土)の4日間、名古屋市のポートメッセなごや(名古屋国際展示場)で開催されました。
新型コロナウイルスの影響で、展示会もどうなるかわからない状況での開催でしたが、各企業の様子をレポートします。
展示会に行けなかった人や、情報を欲しい方のために、各企業状況や新製品を紹介します。
この記事を書いている人
- 当ブログ「アキシブログ/AKISHI blog」の管理人
- 産業機械メーカー(中小企業)の管理職を22年経験
- 切削加工・板金加工機械を購入するために情報収取業務を25年行っています
- EUROBLECH(ヨーロッパ板金機械展示会)へは2010年から見学に行っています
- 工作機械が大好きです!
この記事を読んで欲しい人
- 製造業の経営者・管理者や作業者
- 工作機械の購入を検討されている方
- 工作機械や機械メーカーに興味がある方
- メカトロテックジャパン2021に来れなかった人
主な工作機械メーカー展示状況の紹介
オオクマ
人手不足、働き方改革、脱炭素社会をテーマに、三台の実機を展示したいた。
- インテリジェント複合加工機+ビルトインロボット MULTUS
- 立形マシニングセンタ MB-80V
- 5軸制御立形マシニングセンタ などの展示
新製品は無く、見学者も多くはなさそうでした。
展示会場の真ん中くらいになり、入りにくいこともあったかもしれません。
従来の製品をしっかり作りこんで、PRしていました。
DMG森精機
工作機械を展示せず、周辺機器と、加工品の展示だけなので、とても驚きました。
工作機械の写真があり、その写真の近くに周辺機器を設置するという、斬新な展示だった。
自動化や環境へ配慮した周辺機器だった。
- 次世代搬送システム WH-AGV 5
- ワーク搬送システム MATRIS Light
- ビルトインミストコレクタ zeroFOG などの展示
展示会場の入り口にあり、工作機械の展示が無くても、人は多かったです。
工作機械があると、相当密集するので、機械を置かなかったのは、コロナ対策だったかもしれません。
会員制ポータルサイト my DMG MORIは無料で登録でき、遠隔修理サービスが受けられたり、日刊工業新聞が購読できたりするらしいので、面白いサービスだと思います。
ヤマザキマザック
ヤマザキマッザクは見せるのがとてもうまい企業だと思います。
多くの人を集めていました。
自動化やカーボンニュートラルをテーマしており、特に自動化はロボットを使って多くの集客がありました。
- 複合加工機 INTEGREX i-200H S
- 5軸加工機 VARIAXIS C-600 + MA-20/400
- CNC旋盤 QTE-200M SG + Ez LOADER 10
- レーザ加工機 STX-2412 / Laser Machining STX-2412 などの展示
新製品もあり、ロボットもあり、見るものは多かった。
切削加工機メーカーとして、レーザー加工機を扱うことは素晴らしいといつも感心させられます。
三菱電機
自動化・AI・IoTをテーマとしていたが、それらはあまり感じなかった。
新技術はPRされており、CFRPをCO2レーザーのパルスとピーク出力のコントロールで切断するという技術を展示していた。
参考出品のワイヤDED金属3Dプリンタは、とても興味深い機械だった。
- 中形形彫放電加工機 SG28
- 高精度ワイヤ放電加工機MPシリーズ
- CFRP用炭酸ガスレーザ加工機
- ワイヤDED金属3Dプリンタ などの展示
アマダ
板金工作機械メーカーとしては唯一の展示だった。
EV産業を意識したと展示と言っていたが、そんな感じもしなかった。
新型の小型ファイバーレーザー加工機を2機種展示しており、多くの人を集まていた。
- オールラウンドファイバーレーザマシン「BREVIS-1212AJ」 / BREVIS-1212AJ
- 超精密ファイバーレーザマシン「PRELAS-1212AJ」 / PRELAS-1212AJ
- その他プレス などを展示
展示会全体の感想
どの企業も、人材不足、カーボンニュートラル、SDGSをキーワードにしていますが、よく見ると強引にそれらのテーマに紐づけている内容もあり、もっと新技術を前面に出してもいいと感じました。もったいないですね。
この記事では、3号館の工作機械メーカーを紹介しましたが展示会の見学者は全体的に人は多かったです。(10月22日見学)
1号館や2号館の工具や測定器などの展示会場も、とても人が多く、完全に3蜜でした。
入り口で入場制限をしていると聞きましたが、本当にしているか疑問なくらい人が多く驚きました。
久しぶりに、多くの人がいた展示会で、日本も少し日常が戻りつつあると感じます。
出展企業の方に聞いても、だいぶ景気も戻ってきたとのことで、各企業多くの受注残を抱えているようでした。
しかし、もの不足は深刻で、特に半導体不足は工作機械のコントロール基板や制御基板が作れないため、ほとんどの企業は綱渡りのモノづくりで、お客様に迷惑をかけないように努力しているようです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今後も展示会などの記事を書いていくので、読んでもらえればうれしいです。