【管理者必見!】製造業の部下育成ポイント

aki

管理職の仕事は大変ですよね。

管理職の主な役割は、部下の育成、部門目標の達成、部門全体の把握などがあります。

なかでも、部下の育成は企業の業績を向上させるうえでも重要な任務です。

企業の発展に欠かせない人材教育を認識するとともに、部下育成を効果的に進めるうえで、必要となるスキルや具体的な取り組みを紹介したします。

この記事を書いている人

  • 当ブログ「アキシブログ/AKISHI blog」の管理人
  • 産業機械メーカー(中小企業)の管理職を22年経験
  • メーカーにて部下育成を行うと同時に部下育成方法を指導していました
  • モノづくり現場の人材教育、生産性改善などのセミナーで講師を務めています

この記事を読んで欲しい人

  • 製造業の管理者や管理者候補
  • 部下育成に悩んでいる人
  • 部下育成の基本的な内容を知りたい人
  • 部下育成を効果的に進めたい人

マネジメントとは

あなたはマネジメントと聞いて何を思い浮かべますか?

マネージャーという言葉はよく耳にします。

高校野球部のマネージャーや芸能人のマネージャーとかはテレビなどでよく聞くフレーズです。

マネージャーはマネジメントを行う人の事を言います。

では、マネジメントとは何でしょうか?

私はこのように企業におけるマネジメントを定義します。

任された部門において、チームの目標を達成するために、限られた資源を、効果的に活用して期待される成果を創ること」 では具体的にどうするの?

コーチング

「限られた資源を効率的に活用」するにはどうすればよいか?

まず、限られた資源は何かというと、人・モノ・金・情報です。

人をマネージャーは活用しなければなりません。

どうしたら、人を有効に活用できるのでしょうか?

それは、部下に主体性を持たせることが出来れば、部下は業績を向上させることができます。

部下に主体性を持たせる手段の一つがコーチングになります。

一般的にコーチングは「対象者(部下など)のパフォーマンス向上を目的としたコミュニケーションに支援プロセス」と言われており、コーチが行う重要なサポートとして心理的サポートと技術的サポートの2つのサポートを行う必要があります。

また、うまくいっている時にコーチングは依頼されません。

コーチングのニーズは部下がうまくいっているときよりも、何らかの問題や伸び悩み、マンネリやスランプの時、本人に自覚がない場合もあります。

そんな時に、部下自ら進んで、その状況を打開するために「コーチングしてください」とは言ってこないでしょう。 どれだけ部下を見れているか?が上司として重要な仕事の一つになります。

ちなみに部下見ず上司ばかり見ている中間管理職いますよね!見る方向が全く逆です。

OJT(on the Job Training)

OJTの考え方

仕事を通じた日常の職場内訓練(経験を通じて学ぶ/仕事が人を育てる)ことと定義します。

もう少し具体的にいうと、仕事をしている現場で、業務を遂行しながら具体的な指導、訓練を個別に行っていることです。

対象となる部下やメンバーの開発、育成すべき開育点を見出し、ある期間内に置いて望ましい水準のレベルまで意図的、計画的継続的に学習支援、指導を行うプロセスのことになります。

現場の職人的な人に多いのですが「教育してますか?」と聞くと「OJTですよ」と言います。

実際は何も教えずに「俺の背中を見て覚えろ」的なことをOJTという言葉で片づけて、教育・訓練を行っていないことはよくあります。

こんな人あなたの会社にもいませんか?

コーチングによるOJTの進め方 (5W2Hで紹介します)

  1. 誰が(コーチとなる上司や先輩など)                                   上司(管理者)がマネジメントの一環として位置づけOJTを進める。しかし、関連する部門や、業務遂行上のモデルとなる人に、その該当スキルをコーチする依頼を要請することはできる。体制を整備する。(みんなで育てる)
  2. 誰に(対象者)                                            OJTの対象者。新人や若年者に限らない。期待される水準に達していないスキルレベルにあるものについては対象となる。誰を対象とするか優先順位を決める。
  3. なぜ(OJTの必要性とその将来像)                                    対象者自身が「我がこと」としてOJTのプロセスに取り組んでこそ意味がある。そのためにも、なぜ、OJTなのかを、じっくり話し合い意味を理解させ、OJTのプロセスに生じるであろう困難や葛藤、その対処などに合意を形成しておきたい。 
  4. 何を(身につけること、達成すべき水準、育成ポイント)                          具体的に学習する領域や、身につけるべき技術、知識やスキルなど。そのためにも、期待される水準を明らかにすることと現状の把握、仕事の割り振りなどを明らかにする。
  5. いつまでに(どの時点まで、どのクォータまでに)                             常に学習は欠かせないものだが、学習する各項目に一定の期限を設け、その時間軸で進捗を図る。
  6. どこで(どの場面やシーンで)                                      どんな場面やシーンにおいて必要となるスキルなのか、使う頻度の高い実効性のある学習を徹底する。
  7. どのように(開発育成のグランドデザインと個別の計画、活動)                      OJTの推進計画をデザインする。対象者の期待や要望も考慮しながら、彼のOJTに携わるメンバーとの役割責任、情報の流れ、フードバックの仕組みなども予め計画する。
  8. どのくらい(ボリューム、時間)                                     人の育成にはエネルギーがいる。かけるべき必要な時間、労力も将来から見ると有益な投資となる

叱り方

あなたは、部下をどうやって叱っていますか?

叱らなくてもいい部下ばかりならいいのですが、そんな組織も少ないですよね。

叱り方もスキルの一つで部下育成に大きく影響することから叱り方の7つのステップを紹介します。

  1. 宣言「これからあなたのことを叱ります。準備して」と聴く耳を持たせる
  2. 事実を伝える5W2Hを使って叱らなければいけないミスの事実、言動をはっきり相手に伝える
  3. メッセージ(伝えなければいけないシンプルな一言)
  4. 確認 相手に正確に伝わっているか?
  5. 同意を取る
  6. 行動を促す具体策を聴く
  7. 期待を伝える

私も叱り方を知らないときは、怒ったまま叱り始めることがありました。

今考えると完全にパワハラです(笑)

「これからあなたの事を叱ります。準備して」と宣言するのは、相手のためだけでなく、自分自身への宣言でもあります。

人の怒りは6秒である程度治まると言われおり、宣言をして6秒待って叱ることが、相手にもあなたにも大切なことでしょう。

ちなみに私は叱った後、自身の顔を見るためにデスクには小さな鏡がおいてありました。

これは怒った醜い顔で関係ない部下を傷つけないためのリセット方法です。

承認する

叱り方を紹介しましたが、「叱る」の対義語は「褒める」になります。

しかし、私は褒めることより、「認める」ことが重要だと考えています。

マズローの欲求5段階説でも上から2番目に承認欲求があるように人は認められることを求めています。

SNSで「いいね!」が求めるのも承認欲求ですよね。

「認められている」という実感は不安を取り除き、承認という肯定的なフィードバックを受けた対象者は、安心して「望ましい言動」を取ります。

承認を多くもらっている人たちは、他の業務や状況にも同期づけられた状態で対応できるようになります。

実際の業務の現場で「望ましい言動」に対し、タイムリーな承認ほど効果は高くなります。

この状態は良いスパイラルに入っていますね。

あなたも、何かを認められ、それが結果として出た時に、とてもうれしくなったことはありませんか?

結果が出たことが「うれしい」ということもありますが、何よりそのことを他人(特に上司)に認められたことがうれしかったのではないでしょうか?

承認は部下育成には、とても重要な栄養の一つです。

しっかり部下を見て承認することが部下を育てる中でも重要になるでしょう。

承認については、これだけで十分な記事が書けます。 また、承認についても紹介させていただきます。

部下育成を成功させるためには

  • 失敗を許容する(やらせてみる)
  • 閾値のレベルに到達するまで継続する(辛抱強さを持つ)
  • 組織として取り組む(コーチ一人に負荷をかけない)
  • 「完全」や「完璧」を自分にも相手にも求めない(70点でOK)

まとめ

企業が生産性を高めるためには人の生産性を高める必要があります。

人の生産性を高めるには人を育てる必要があり、管理職は部下を育てることが最も大切な業務になります。

コーチングを行い、承認し、時には叱ることで、部下は育っていきます。

部下を育てることが、会社のためだけでなく、部下自身の幸せに繋がるはずです。

部下と良いコミュニケーションを取りながら、あなたの指導によって、いつか部下があなたを超えるような存在になれば、あなたは上司として最高ではないでしょうか?

この記事で紹介した項目が一つでも参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。